デザインの独学と、デザイン学校に通うことの大きな違いについて

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デザイン

 

世の中の情勢が大きく変化した2020年もまもなく終わりを告げ、2021年を迎えようとしています。

 

デザインを勉強し始めて1年半が経ち、デザインを独学することと学校に通うことの違いが見えてきたので今回はそのことについてお話しします。

 

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結論。独学と学校のどちらが良いか

 

1年半、桑沢デザイン研究所というデザインの専門学校で学生をしてみた私の意見は、

 

 

「お金と時間が許すのであれば、間違いなく学校に通うことをお勧めする」です。

 

 

ただし、そこには条件があります。

 

それは「クラスメイトがいること」です。

 

先生がいる、でもカリキュラムが組まれている、でもなくクラスメイトがいることが一番の理由です。

それはなぜかを以下でご説明します。

 

多様なアドバイスをもらえる。

 

学校では、あるテーマで制作した自分の案に対してのアドバイスを受けることができます。

これによって自分の中でどんな変化が起きるかというと、自分のデザインに関する知識や能力の範囲が押し広げられる、そして強化されます。

 

お互いに気になる部分を指摘し、相談し合うことで、より多様な角度から自分のデザインを見直すことができます。

これは、独学だと厳しい点です。学校に通わずとも、マンツーマンのオンライン指導などでも感じることができるかもしれませんが、クラスメイトの数だけ多様なものの見方があります。

 

 

次に紹介するのは私が「これがあるからこそ学校に通う意味がある」と思う最大のメリットです。

 

クラスメイトの数だけ取り組めるデザイン案がある。

 

クラスで同じ課題に取り組む場合、課題設定は同じであれど制作のテーマやコンセプトはバラバラであることが多いので、他人のデザイン案に触れ、自分の既存の知識領域からより遠くに新たな知識領域を生み出すことができるのです。頭の中の新たな場所に旗を立てるイメージといえば伝わるでしょうか。

 

例えば、私の学んでいるプロダクトデザインというコースでは同じ授業でも車のデザインに取り組む人もいれば椅子に取り組む人もいますし、全くみたことのない新しい製品の提案に取り組む人もいます。

 

そして、そのコンセプトやデザインテイスト、訴求したい魅力やポイントは全くバラバラです。これはWEBデザインやグラフィックデザインなどでも同様だと思います。

 

最大のメリットは、これらの他人の考えたアイデアについても自分事化すれば全て自分の勉強になるということです。

クラスメイトの発案に対して、「自分だったらこうする」「ここに問題があるな」と考えることで、元々自分の頭にはなかった領域の知識を得ることができると感じています。

 

これは、クラスメイトのキャラクターや個性が多様であればあるほど大きな効果を発揮します。

そういう意味で、私の通う夜間のデザイン学校は様々なバックグラウンドを持った人が集まるのでとてもいい環境だと言えます。

また、海外のデザインスクールなんかはさらに多様な人々が集まるのでとても魅力的だと思います。

 

もし、クラスメイトが30人いれば、30通りのデザイン案について考えることができます。

そこで得られる知識は、独学では考えるきっかけさえないようなものばかりです。

 

全ての案に対して1から10まで考えることは不可能ですが、30人の考え方と、プレゼンなどでその都度考えるきっかけがあると思えば、成長の速度は独学の時に比べたら数倍、数十倍になるのではないかと感じています。

 

とりあえずできるところまでは独学したい

 

そうはいってもとりあえずできるところまでは独学でやってみたいという方もいらっしゃることかと思います。

 

そんな方には、デザインの本を一通り読んでみることをお勧めします。

一口にデザインの本といえどさまざまな切り口があります。

 

グラフィックのような表層に近い場所でのデザインもあれば、いわゆるビジネスデザインと呼ばれる戦略的なデザインまでさまざまです。

デザイナーと言ってもその数だけ仕事内容もバラバラです。

人によって興味の出てくるところは違いますし、一通り代表的な本を読んでみて、自分に合う分野を探してみるのがお勧めです。

 

こちらに私のおすすめの本を紹介します。

内容は主にグラフィックについてですが、どのジャンルでデザインをするにしろ、資料やグラフィックはデザイナーとは切っても切り離せません。

この本を読めば、デザイナーがどんなことを考えてグラフィックを作成しているか、その概要が掴めるでしょう。

 

これを読んでいない人はデザイナーとはいえないと言っていいほど、言わずと知れた名著です。

人は見たものをどのように捉えるか、という認知科学の観点からデザインを考えていく方法が書かれています。ユーザーインターフェース(UI)の理解を深めるためには必読の一冊です。

 

ハードウェアからソフトウェアの時代へと移り変わり、その境界が限りなく溶けていく新たな時代にデザインはどうあるべきか、が書かれています。

 

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コペンハーゲンのインタラクションデザインを専門とする学校、CIID出身の著者が記したデザインリサーチに関する本です。

昨今、デザイン業界でも期待が高まるリサーチとその運用方法、プロトタイピングについて書かれています。

 

 

まとめ

自分の得意な領域を強化しつつ、領域を押し広げていく。デザインをするにあたって感じるのはこの重要性です。

 

前者は独学や、自分だけでもやれる部分が大きいかもしれません。どちらも経験してわかるのですが、後者はなかなか遠くに旗を立てること自体が難しいです。

自分では考え付かなかった、思いもよらなかった場所に旗が立つのが学校に通う最大のメリットであり、クラスメイトから受ける一番の刺激です。

 

その旗が正しい場所に立っているのかどうか、周りの知識を増やしていくべきかどうかを自分で取捨選択し判断するのもまた大きな学びになるといえます。

 

 

もし興味のある方は、おそらく今からでも今年度の受験に間に合うので、デザイン学校の受験を検討してみることをお勧めします。

 

質問などありましたらいつでも対応しますので、気軽にお問い合わせフォームからいつでもご連絡ください。

 

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